ウォーターサーバーの市場規模ってどのくらい?

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市場規模は?

日本宅配水&サーバー協会の統計*1.によると、2016年の推定市場規模は132,762百万円です。つまり1,327億円規模です。これは家事代行サービスの市場規模と同じくらいです。

2014年に成長率が鈍化しましたが、これは2011年の福島原発事故による需要の先食いをしてしまった結果かもしれません。2016年前後は100%前後の成長となり、以前程の市場規模の成長はありません。

*1.出典URL:統計数字

日本でこれだけ市場規模が伸びた理由

2011年の東日本大震災での福島原発事故が1番普及した理由です。日本宅配水&サーバー協会の統計では、2011年のワンウェイタイプのウォーターサーバーの成長率が216%、2012年度は173%と驚異的な数字です。一方のリターナブルタイプは同じ2011年度は115%、2012年度は110%とワンウェイタイプと比較して大きな伸びはありません。

年度/タイプ ワンウェイタイプ リターナブルタイプ
2011年 216% 115%
2012年 173% 110%

なぜワンウェイタイプが福島原発事故で普及したかと言えば、西日本の天然水を扱っていることが理由です。ワンウェイタイプは京都や大分、熊本などの天然水を扱っているため放射性物質が水道水から検出された東日本から遠い安全な水を選びたいという消費者の意識があったのだと思います。

日本でウォーターサーバー市場の伸びが悪い理由は?

日本では水道水が飲めることがウォーターサーバーが普及しない、市場規模が伸びない1つの原因です。日本では水道水が各地に整備されており、まだ水は買って飲むものという意識がないからです。以下のネットリサーチのアンケートでは、ほとんどの方が水道水を利用しており、宅配水の利用が3.5%とまだまだ少なく、消費者の水を買うという意識が低いことがわかります。

水道水の利用率は94.1%
“自宅で利用している水”を尋ねたところ、「水道水」は94.1%とほとんどの人が利用している事が分かった。
「井戸水・湧水」を利用している人は5.6%、「宅配の水」を利用している人は3.5%である

出典URL:『水道水』に関するアンケート ネットリサーチ

実は日本は水資源が豊富な国です。現在では中国等のアジアの富裕層が水資源を獲得している

また、そのためウォーターサーバー自体が生活必需品ではないこと、つまり、それがなくても生活ができることも理由です。ウォーターサーバーはそれがなくても生活に支障が出ないことやレンタル料や電気代など他の出費が掛かるため、消費者が選ばないのです。

温水の利用は電気ケトルやヤカンでお湯を沸かすことで代用できますし、重いサーバーの設置やメンテナンスなど日々の雑務も増えてしまいます。

ウォーターサーバーはどちらかといえば「贅沢品」に分類できるもので、確かに生活の質をあげてくれますが、必ずしも必要ではないことが大きく普及しない理由の1つです。

今後の成長性は?

消費者の意識としては、実は『安全性』を意識していることが以下のネットリサーチのアンケート結果でわかります。

おいしさ・安全・価格。 重視する順番は・・・?
1位(最も重視している)の回答を見ると、
「おいしさ」19.6%、「価格」17.2%に対し、「安全性・衛生面」は63.2%と6割以上に上った。
6割以上の人が「おいしさ」よりも「安全・衛生」を重視している事が分かった。
2位については「味」が最も多く43.4%。3位は「価格」が最も多く53.2%となっており、
『安全・衛生→味→価格』の順で重視している人が多いことが伺える。

出典URL:『水道水』に関するアンケート ネットリサーチ

つまり、消費者は水の安全性を1番重視していることがわかります。消費者には水の安全性をアピールすることで水の宅配水が普及するかもしれません。

6年前に福島原発事故がありましたが、あの時は大変水道水に対する不安・安全性の欠如が露呈しました。実際に水道水から放射性物質が検出され都知事が「乳幼児への摂取制限を要請」しています。

浄水場の放射性物質ってどれくらい検出されている?ウォーターサーバーを導入する前に知っておきたい
2011年の東日本大震災に福島第一原発の事故により、放射性物質が放出されました。これにより、ウォーターサーバーの売り上げは爆発的に増加しまし...

実際に上記のように消費者は「水道水の不安」から購入します。これは「不安を煽る」商売の方が安全性を列挙する商売よりも成果が大きくなるということです。

人は安全な状況下に置かれると行動しなくなる傾向にありますから、普段水道水は美味しくないと思っても、きっかけがないと行動しないようです。

最後に

ウォーターサーバーはまだ市場規模も小さい業界ですが、今後自然災害などで飲料水の不安事故が起きた際にはまた爆発的に普及する可能性があります。

ウォーターサーバーのメリットを紹介するよりも、水道水など普段の飲料水の不安や欠点を羅列する方が消費者にメリットを感じてもらえそうです。