ウォーターサーバーが普及してきている理由とは?

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日本宅配水&サーバー協会の調査によると、2007年にはリターナブルタイプのウォーターサーバーで普及台数が67万台でしたが、2015年ではこれにワンウェイタイプとBIB(バックインボックス)を合わせて330万台まで普及しています。10年間で5倍近い成長をしている業界で今後も発展が期待されています。

出典:http://www.jdsa-net.org/jdsa/value.html

では、なぜこれだけウォーターサーバーの普及が進んできたのでしょうか。今回はその点について解説していきたいと思います。

ペットボトルとの比較

最近はペットボトルを大量にダンボールで購入する家庭が増えています。そんな家庭がウォーターサーバーに乗り換えるというケースが多くあります。

ペットボトルは確かに持ち運びができるというメリットがありますが、外出の少ない方にとってはペットボトルよりもウォーターサーバーの方がお湯が出ることや単価が安いことなどもありメリットが沢山あります。そこで、乗り換えてみようという方が多くいるのです。ウォーターサーバーの方が自宅で利用する分にはメリットが多いのです。

このように、一度ペットボトルの備蓄水が増加したため、上手くウォーターサーバーへ移行して行き、普及率が増加したと言えます。水道水からウォーターサーバーへ切り替えることは、少しハードルが高いです。それは水道水は「無料」であるかのような意識が日本にはあるためで、いきなり有料のウォーターサーバーを利用することは敷き居が高いわけです。一度有料で水を購入するという習慣が付いたことがハードルを低くし、ウォーターサーバーが普及し始めた大きな理由です。

サービスの向上

クリニックなどの医院や企業では、現在ウォーターサーバーを導入しているところが増加してきました。みなさんも最近はよく見かけるようになったと思われているのではないでしょうか。

ウォーターサーバーの導入が増加した理由に、その施設でのサービスが向上するという理由があります。例えば、病院やクリニック、薬局などでは患者は待ち時間に喉が渇いた時に無料でウォーターサーバーの水を飲むことができますし、企業では従業員が自由に利用することで福利厚生として役立っています。

最近は、顧客獲得の競争も激化しています。そのため顧客を蔑ろにすることはできず、こういった細かな配慮も増加しています。

原発事故での放射性物質

東日本大震災での福島第一原発事故の影響がウォーターサーバーの普及を高めた大きな理由です。原発事故で放射性物質が水道水から検出されたことが影響していますね、特に乳幼児や小さいお子さんがいる家庭では、水道水からウォーターサーバーへ切り替えた方も多くありました。

この時は、特にワンウェイタイプのウォーターサーバーが売れました。理由は当然、ワンウェイタイプには京都や大分、島根などの西日本が採水地の天然水があるからで、関東や東北等の東日本在住の方からの注文が殺到しました。当時、東日本は放射性物質が各地(河川や土壌)から検出されていたため、少しでも離れたところにある天然水なら安全という意識が働いたからです。放射性物質は埃のように飛散するため、距離や風向きに影響されますから、当然といえな当然です。

では、RO水は危険なのかと言えば、そんなことはありません。RO水でも放射性物質の検査では検出限界値以下となっているので、安全です。RO水が震災時にワンウェイタイプと比較して伸び率が低かった理由は、やはり水道水を利用しているからでしょう。

RO水は高技術の特殊な膜で濾過するため、安全ではあるのですが、工場や採水地が関東などにあるため、避けられたと予想できます。水道水から放射性物質を検出したため、水道水を元に利用していることが仇となってしまったのです。イメージが悪かったのでしょう。(放射性物質の検出はされていません)

リターナブルタイプ(RO水)の2011年以降の顧客数の増加数の推移は、前年比110%前後で収まっており、同時期にワンウェイタイプが前年比180%(2011年)、前年比137.1%(2012年)と大きく延びていることから、この震災を期にワンウェイタイプの普及が進みました。

出典:http://www.jdsa-net.org/jdsa/value.html

しかし、これからはウォーターサーバーの普及が難しいはず

日本宅配水&サーバー協会の調査によると、2016年の予想は顧客増加数が前年比102%成長ですが、すでに2015年に前年比99.5%成長と顧客数の限界にぶつかっています。

出典:http://www.jdsa-net.org/jdsa/value.html

2016年の予想顧客数(台数)では3,306千台ですから、総務省の統計局の平成27年度国勢調査の速報を照らし合わせると、世帯数は5340万3千世帯ですから、約6.2%の世帯でしかウォーターサーバーが普及していないといえます。

いえ、むしろウォーターサーバー会社の顧客台数には「法人顧客」も含まれていますから、6.2%以下の普及率と言えます。水道水が飲める日本ではやはり普及率は低いといえます。

しかし、裏を返せば、まだまだ成長できる業界です。普及率が低いのですから、これから認知度や必要性が高まれば日本でも普及する可能性はあります。